コラム
更年期が原因で肌にかゆみが出る? その理由とスキンケアポイント3つ
個人差はありますが、更年期が始まると体や心にはさまざまな症状が出るようになります。
一般的には、月経異常やほてり、イライラなどの症状が挙げられますが、中には肌に異常が出る方も。今までは目立った肌トラブルがなかったのに、いきなり肌にかゆみが出てきたという場合は、更年期が原因かもしれません。
一見、関係のないように思える更年期と肌のかゆみですが、どのような関係があるのでしょうか。今回は、更年期が原因で肌にかゆみが出る理由と、それを防ぐスキンケアポイントをご紹介します。
更年期になると肌にかゆみが出る? この原因とは?
女性ホルモンの1つであるエストロゲンは、コラーゲンやエラスチンを生成する働きがあるホルモンで、健やかな肌を保つためには欠かせません。
しかし、エストロゲンは30代後半頃から徐々に減少していき、更年期になるとさらに分泌量が減ります。すると肌に大切なコラーゲンなどの成分も生成されにくくなるため、肌のうるおいやハリ、弾力が低下します。肌のうるおいが低下するということは、肌の水分保持力自体の低下やバリア機能が低下するということです。バリア機能が低下した肌は、乾燥しやすくなっている上に外部からの刺激に弱くなっているため、敏感に反応してかゆみなどの症状を起こしてしまいます。
更年期による肌のかゆみを防ぐスキンケアポイント3つ
1.とにかく第一に保湿ケアを徹底する
肌のかゆみを防ぐために、何よりも大切なのがこまめな保湿ケアです。更年期による肌の乾燥を防ぐためにも、保湿ケアを心掛けてかゆみを抑えることが大切です。
保湿ケアに使用するアイテムは、ボディクリームやオイルなどが一般的ですが、保湿成分だけでなくビタミンなどが含まれていると、さらに保湿効果が期待できます。
バスタイム後やおやすみ前、朝のお出かけ前など、こまめに保湿をして常に肌が潤っている状態をキープしましょう。
2.お風呂やシャワーの温度に注意する
お風呂に入ってシャワーを浴びるときには、熱いお湯を使用せずに人肌程度のぬるま湯を使うのが正解です。アツアツのお湯は肌にとって必要な皮脂まで落としてしまい、乾燥を進めてしまいます。熱いお湯に慣れている方は、少し物足りなく感じるかもしれませんが、肌のかゆみを防ぐためにもお湯の設定温度を下げましょう。
また、ボディソープの使い過ぎや、強くこすって体を洗うなどの行為も肌の乾燥を招きます。ボディソープは敏感肌でも使える低刺激のものを選び、体を洗うときにはナイロンタオルではなく手を使うのがおすすめです。
3.食生活や睡眠の質を整える
肌のかゆみとなると、スキンケアなどの外側からのケアに目が向きがちですが、体の内側からケアをすることも大切です。食生活では、女性ホルモンと似た働きをすることで有名な、大豆イソフラボンを意識して摂取しましょう。納豆や豆腐、豆乳、きなこなどの大豆製品をバランスよく食べるのがおすすめです。
また、毎日の睡眠にも肌のかゆみを防ぐための重要なポイントがあります。睡眠時には、肌の生まれ変わりを促す成長ホルモンが分泌されています。この成長ホルモンの分泌を高めるためには、睡眠の質を上げることが大切です。寝る1~2時間前から部屋の照明を少し落として明るい光を見ないようにしたり、リラックス気分をもたらすアロマオイルを使用したりと工夫しましょう。
肌のかゆみ対策をせずに爪で掻きむしってしまうと傷ができたり跡に残ったりと、さらに肌の状態が悪化してしまいます。更年期に入ると、ターンオーバーも乱れやすくなっているため、跡が長い間消えないという悩みにもつながります。
健やか肌をキープするためにも、今回ご紹介したケアを取り入れていきましょう。